27年ぶりにインカレ出場権を獲得した関大。現メンバーにとっては、初の全国大会となる。その初戦、関東6位の強豪・専大と激突した。 まずは守屋のスリーポイントで弾みをつけた。朝山、阪下らも続き、序盤は関大が先行する展開となる。しかし、専大も譲らない。1Q終了間際には追いつかれ、18―18と同点で2Qへ。 2Qに入ると、せっかくの得点機にもシュートが決まらない。そして、特にインサイドではミスマッチに苦しんだ。196センチの伊藤、198センチの大宮らを擁する専大。関大フロントコート陣も奮闘するが、激しい当たりに攻守で苦戦。だが終盤、大宮のゴール下を西勝が圧巻のブロックで一蹴。関大の誇るビッグセンターも意地を見せた。スコアは前半終わって28―44。幾度ものシュートミスがたたり、点差が開く。 3Qは専大の独壇場となる。関大は立て続けにタイムアウトをとるが、それでも流れは変えられない。あっという間に広がっていく点差に、重苦しい雰囲気が関大サイドを包む。 しかし4Q、開始直後に大野が果敢にこぼれたシュートに飛び込んでそのまま得点すると、それを皮切りに関大がオフェンスリバウンドで執念を見せる。朝山は粘ってタップで沈め、阪下は逆サイドから飛び出し、激しい争いに加わる。リーグでは常に課題とされていたリバウンド。だが、ここにきて見せた全員リバウンドで導火線に火がついた。 コンスタントに得点を追加する専大。それでも負けじと点の取り合いに挑む関大は、4Q中盤に今井、西井、西田を投入。彼らが豊富な運動量でコート内にさらに活気を与える。ディフェンスでも24秒を守り切るなど、サブメンバーがいい流れを保った。大野、守屋らがコートに戻ると、関大の十八番、速攻も決まる。最後はこの試合、厳しいボディコンタクトに耐えながらもチーム最多得点を記録した阪下が決め、タイムアップ。 57―95。38点差の完敗だった。センターラインに整列する選手たちの背後で光るスコアボードが、関大の1回戦敗退を告げていた。初めてクォータースコアを上回った4Q。それでも、3Qの痛い差を詰めることはできなかった。 涙はなかった。会場は完全アウェー。ゲームでも関東の実力に圧倒された。そんな中でも、ベンチからは常に途切れない熱い声があった。客席からは体育館中に響き渡る心強い応援があった。いつもと同じように、部員全員で戦う関大の姿があった。そして何より、選手たち自身が最後までバスケットボールを楽しむことを忘れなかった。「最後は関大らしくできた。反省点はあるが、終わりが良かったから悔いはあまりない」(朝山)。勝利こそ果たせなかったものの、随所で“関大らしさ”を見せつけた。 2年前まで2部にいたチームをここまで引っ張ってきた4年生。インカレ出場という貴重な経験を置き土産に、今大会をもって引退する。来年の雪辱は、残る下級生に託された。春の悔しい関西選手権4回戦敗退に、歓喜の西日本ベスト8。リーグでは白熱した接戦を繰り広げる。その集大成、インカレまで常にチーム一丸、関大のスタイルを貫いてきた。そして関西3位の猛者たちは、怒涛のシーズンを終える。1年間、戦い抜いた記憶を残して。 ▼早川コーチ「相手の能力が高いと分かっていたので、技術で対抗するしかなかった。初めてインカレに出て関東のチームと当たっていい経験になったが、(選手たちは)勝ちたかったやろうしな。この差を埋めるには相当な練習量がいる。(4年生は)新しい扉を開けてくれた。礎を築いてくれた。(来年も)元気な関大であり続けたい。いい部分は残しながらパワーアップする。そうしなければ関西では勝てても全国では勝てない」 ▼朝山主将「(専大は)どんなシュートでもどんなリバウンドでも飛び込んでくるので、簡単にプレーできないのがきつかった。初めて全国に来て、1回戦で負けてしまったけど最後は楽しくできた。下の子にとってはいい経験になったのでは。来年も(インカレに)来てくれると思う。今の代はいつも以上に仲が良かったので、これ以上に仲の良いチームを作ってほしい」 ▼大野「関東の高いレベルについていけなかった。関西はまだまだレベルが低いと思った。入学当初は1部昇格を目標にしていて、それから考えるとこうしてインカレ出場できるというのは幸せでした。(下級生に向けて)僕たちの代でもそうだったけど、精神的に大学生はまだ子供。しんどいところでどれだけ頑張れるか、調子の悪いときにどれだけ盛り上げられるかが大事」 ▼今井「(専大は)うまかった。でも今日は気持ちでやろうと決めていたので、うまいとかは気にならなかった。全部思いっ切りやりました。(下級生に向けて)俺らの代を超えてみろ!」 ▼山花「楽しみにしていたが、相手の高さを気にしていつものようにできなかった。自分自身も足を引っ張ってしまって申し訳ない。偉大な4年生だった。4年生がいろいろ残してくれた。そしてインカレにも来れたので、また来年も来たい。来れるようなチームにしたい」 ▼阪下「ミスマッチだったが、思ったよりは攻められた。(フィジカルのコンタクトも)思ったより通用しました。やっぱり前向きな気持ちが大事だと思う。(4年生の引退は)個人的に仲良くしてもらったので寂しい。来年もこの舞台に立ちたいです」